質問にもあった0.2という増加幅だが、これは低めの数値という意味かと思う。説明しておくが、中国の財政は中国の特色ある社会主義制度に基づき、他国と異なる点がある。今年の赤字はどのような考慮に基づき決まったのだろうか。これは適度に赤字率を引き上げる他に、中央財政が特定国有金融機関と中央企業からの上納金を増やし、地方財政も各種ルートを通じ各種資金・資産を活性化させるからだ。これにより一部の資金を集めることができるため、赤字率を過度に引き上げる必要はなかった。ゆえに今年の赤字計画は積極的で穏当だ。
赤字規模を見ると、中国の赤字規模は2016年に2兆1800億元で、17年と18年に2兆3800億元となり、今年で2兆7600億元となった。規模は増加を続けており、今年は前年比で3800億元増加した。これは積極的な財政政策の効果拡大の要求を示している。赤字率を見ると、16年と17年は2.9%、18年は2.6%で、今年は2.8%を見込んでいる。いずれも世界的な基準である3%というラインを下回っている。世界の主要経済国と比べると、中国の赤字率は高くない。この計画は財政収支、特別債などの要素を総合的に考慮しており、今後のマクロ調整に向け政策の余地を残している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月7日