中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は10日、第13期全国人民代表大会(全人代)第2回会議に関する記者会見で、2018年末時点の中国のマクロ・レバレッジ比率(マクロ全体の債務水準)は249.4%と、2017年末比で1.5ポイント低下したと明らかにした。
易総裁は、「昨年は近年稀にみるほどの厳しく複雑な状況に見舞われた」と指摘。こうしたなか、国務院金融委員会の指導のもと、人民銀は随時、微調整を行い、マクロ・レバレッジ比率を効果的に安定させ、社会全体の信用と通貨供給の元栓をしっかりと管理してきたと説明した。
安定成長とリスク防止のバランスを上手に取りながら、広義のマネーサプライM2と社会融資規模 (=金融から実体経済へ供給される資金総額)の伸び率を名目GDP(国内総生産)の伸び率に概ね見合う水準にしてきたと述べた。
その上で、2019年も党中央、国務院の指示に従い、穏健な金融政策を継続し、金融リスクの防止・解消に努めるとともに、実体経済を支え、質の高い成長を後押ししていく考えを示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月11日