ジェラーチ氏は、「一帯一路」の接続により「イタリア・インダストリー」の対中輸出が増えたという明らかな事実のみを述べた。筆者は、欧州でもアジアでも生活したことがあり、イタリア在住時に新シルクロードについて頻繁に議論したため、内容を深く理解している。「イタリア・インダストリー」は、グルメ、ファッション、アート、インテリアから、もちろん高級車に至るまで中国消費者にはこの上ない魅力があり、その魅力はフランスでさえも比較にならない。中国人観光客は、ベニス、フィレンツェ、ローマ、ミランでのショッピングを楽しむ。これを踏まえると、イタリアが「一帯一路」の接続を受け入れれば米国の利益を損なうという米国政府の言い分には根拠が見当たらない。
イタリアは、すでに「一帯一路」とつながっている。イタリアは、海上貿易で欧州第3位となっており、「一帯一路」の欧州最南端に位置して東部と南部から欧州に入る門戸となり、西部と北部にある数十カ所の目的地に向かう最も効率的なルートになる。プロジェクトのカギは、改造中のベニス港だ。同港は、中国から地中海を通ってオーストリア、ドイツ、スイス、スロベニア、ハンガリーに向かうサプライルートとなり、「一帯一路」に接続するロッテルダムとハンブルクの大規模港湾に取って代わる可能性もある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月12日