国有資産の社会保障基金への繰入が今年ペースアップし、範囲も拡大する。経済参考報の調べによると、第1期となる繰入試行活動がほぼ完了し、中央企業19社の繰入活動が推進中だ。同時に関連部門はリサーチを開始し、今年の繰入計画とリストを作成している。専門家は、上場を検討中の国有企業などが、今年の繰入の重点になると予想した。
今年の政府活動報告は、養老保険(年金保険)省級統一改革の推進を加速し、企業職員基本養老保険基金の中央調整比率を引き続き高め、一部国有資産を社会保障基金に繰り入れるとした。予算報告によると、中央企業5社及び浙江省・雲南省の繰入試行活動がほぼ完了しており、中央企業19社の繰入活動が推進中だ。国有資産繰入及び企業職員基本養老保険基金不足補充を結びつけた運行メカニズムの構築を推進している。
国務院国有資産監督管理委員会も、一部の国有資産の社会保障基金への繰入を着実に実施していると発表した。2018年末現在、中央企業18社の株の繰入を完了しており、その規模は750億元にのぼる。
国務院は2017年11月に「一部国有資産の社会保障基金への繰入実施案」を印刷配布し、その日程表とロードマップを明らかにした。同案は、中央と地方の国有大中型企業と金融機関を繰入の範囲に収め、統一繰入比率を企業の国有株式の10%にすることを明らかにした。関連部門はその後、第1陣となる繰入の試行を研究し、開始した。
中央企業の経営状況を見ると、国有企業特に中央企業の売上と利益が近年好転を続けており、繰入のため有利な条件を整えているという専門家の意見もある。財政部のデータによると、昨年1−12月の中国国有企業利益総額は前年比12.9増の3兆3877億7000万元となった。うち中央企業は12.7%増の2兆399億1000万元。地方国有企業は13.2%増の1兆3478億6000万元。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月19日