湖北省潜江市で2年前、「ザリガニ学院」が設立された。最近の報道によると、同学院の1期生が間もなく卒業するが、就職内定率は100%だという。ザリガニ調理師の月給は4500元から1万元。
同学院は2年前に設立された際に、ネット上を賑わせた。多くのネットユーザーが入学したいとコメントしたが、その多くが冗談めいたものだった。今や同学院の卒業生は人気を集め、好待遇を手にしている。多くのネットユーザーの「入学したい」というコメントも本気度が増してきた。同学院は好評を博しており、実際の行動により「行行出状元」(どの職業からも優れた人材が出る)とは何かを説明している。
同学院の誕生の背景には、社会の大きな需要がある。農業農村部が昨年発表した中国ザリガニ産業発展報告書によると、中国のザリガニ養殖面積は1000万ムーを、生産量は100万トンを、生産額は2600億元を突破した。ザリガニ全産業チェーンの就業者数は約520万人。ところが産業全体の規模がさらに拡大中であり、関連する職業技能を持つ人材の需要が旺盛だ。
産業構造のアップグレードにより、多くの工場と業界で近年「人手不足」の問題が生じている。仕事がきついという理由の他に、実用的な人材の不足や、そのような人材を育成する職業教育体制の不足といった理由がある。
社会の需要に合わせ、常に市場の動向を見据え、職業技能人材育成と市場の隙間なき連結を実現し、関連業界の産業化と規範化を促す。これこそが職業教育の目標だ。「ザリガニ学院」のような職業応用を見据えた教育と訓練も、本質的には労働力アップグレードの手段だ。このような職業教育がさらに豊富化すれば、産業構造調整及び革新・アップグレードの実用的な人材も増えるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月19日