「山奥、離島、砂漠、大海原に電波が届かない日がついに終わろうとしている」「100基以上の衛星で、世界をフルカバーするスーパー衛星Wi-Fiを構築」中国が建設中の、初の世界低軌道・ブロードバンドネットワーク衛星システム「虹雲プロジェクト」の進捗が注目されている。
中国航天科工集団公司第二研究院党委書記の馬傑氏によると、同プロジェクトは宇宙・地上調整試験中で、下半期に通信応用の実証を行い、ユーザーに通信サービスを直接提供する。これは中国初の低軌道・ブロードバンドネットワークの応用の実証となる。
同プロジェクトは低軌道衛星ネットワークにより構築する宇宙・地上一体化情報システムだ。同プロジェクトは全世界のユーザーに、いつでもどこでも利用できる衛星Wi-Fi接続を提供する。プロジェクトは3段階に分かれ、第14次五カ年計画期間(2021−25年)にプロジェクト全体の配備を完了し、正式に運営しサービスを提供する予定だ。
馬氏によると、同プロジェクトが「世界のWi-Fiフルカバー」を実現できるのは、Kaバンドをユーザーリンクとしてブロードバンド通信を実現するからだ。
馬氏によると、今年はさらに業務試験衛星の開発を展開し、2020年の同プロジェクト業務試験衛星の打ち上げを目指す。また武漢市にある国家宇宙産業基地も建設が始まる。全事業システムの新型開発モードにより、衛星を年間100基製造する能力をつけ、第14期五カ年計画期間中にすべてのネットワークを構築するためサポートする。
馬氏は「我々の夢と目標は、いつでもどこでも需要に応じ、ネットワークに接続できるようにすることだ。高速かつ高品質のネットワーク応用体験を実現するため、新たな技術手段を切り開く」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月25日