「アリの群れ」ロボット、中国人が開発

「アリの群れ」ロボット、中国人が開発。

タグ:アリの群れ ロボット

発信時間:2019-03-26 14:52:51 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 中国の科学研究者はこのほど、磁性微遊動ロボットを開発した。アリの群れのように協力して作業することが可能で、標的への効率的な施薬と体内イメージングにソリューションプランを提供する見通しだ。


 『Science Robotics』(最新号)に掲載された研究によると、このピーナッツ型の磁性ロボットの長さは3ミクロン、直径は2ミクロンと、髪の毛の直径の約40分の1しかない。この大量のロボットが形成する群れは回転磁界の調整により鎖状になり、細長い毛細血管内を移動できる。


 論文の著者の一人、ハルビン工業大学機電学院ロボット技術・システム国家重点実験室の謝暉教授は、新華社のインタビューに応じた際に「これらのロボットの間では非常に小さな作用力の交流があり、動的システムを形成する。これはアリの群れが触覚や嗅覚で交流するのと同じだ」と述べた。


 「大自然においては、アリの群れが重い獲物を運んだり、ニシンの群れが非常に警戒心の強いカイアシ類を捕まえるなど、群れの協力により個体では処理できない複雑な問題を解消できる。研究者はそこからインスピレーションを得て、微遊動ロボットの群れを作り、環境の変化に直ちに適応する能力、複数の任務を柔軟に実行する機能を持たせた」


 研究によると、これらのロボットは自然界におけるアリの群れやニシンの捕食の際の陣形を真似ることで、重い物を正確に運び、群れの広い面積における同時作業を可能にする。


 謝氏は「このロボットは将来的に医療に用いられる。体内ナビ制御により、薬を搭載した無数の微遊動ロボットが群れを作り、病源に直接たどり着き、病変細胞を識別・攻撃する。さらに体内に留まり健康状況をチェックし、疾患の早期診断と治療に新たな方法を提供する可能性がある」と話した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月26日

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