「一帯一路」沿線国(地域)の関係者は4月28日から、通関手続きのスピードアップなど中国での出入境と滞在・居留を円滑化するサービスを利用できる。中国公安部が28日に開催した記者会見で明らかにした。
中国国家移民管理局副局長の曲雲海氏は、同日から中国の出入国検査場に「一帯一路」専用通路を設置し、「一帯一路」建設の重点工事、重要協力、重大プロジェクトの実施、もしくは「一帯一路」関連の会議、イベントに参加する中国と国外の関係者及び車両に対する通関手続きをスピードアップすると話した。出入国検査場18カ所の内訳は、北京、上海、広州、厦門、深圳、成都、昆明、烏魯木斉、重慶、鄭州、西安、泉州の空港12カ所と、満洲里、二連浩特、霍爾果斯、友誼関、東興、磨憨の陸路6カ所となる。
また、「一帯一路」建設に参与する関係者は出入境ビザの手続き時に、公安機関出入境管理部門が提供する「緑色通道(グリーン通路)」を通じて証明書の「加急弁証(緊急発行)」、「加班弁証(時間外発行)」、「集中弁証(集中発行)」のサービスを利用することができる。
国外関係者について、中国での「一帯一路」重大イベントや重要会議、重点工事プロジェクト建設に招待された外国人の中国入境ビザ発行が緊急事由により間に合わない場合、中国側主管部門の証明資料をもとにビザの申請が可能となる。中国での「一帯一路」重点工事、重要協力、重大プロジェクトに参与する外国人及びその配偶者、未成年の子供が中国で居留を要する場合、公安機関出入境管理部門は、居留証の発行所要日数を15営業日から5営業日に短縮する。「一帯一路」海上運輸任務に就く外国籍船員が港湾都市から交通機関に乗り換えて出境する際に必要な滞在・居留証の発行所要日数を7営業日から3営業日に短縮する。緊急出境など特殊なケースの船員に対しては当日発行する。
曲雲海氏は、ここ数年にわたり、「一帯一路」沿線国(地域)における中国の建設・投資規模が拡大し、プロジェクトの件数も多くなるなか、関係者の往来が持続的に増えており、「一帯一路」沿線国(地域)関係者の出入境円滑化が、「一帯一路」の国際協力を一層強化すると説明。国家移民管理局が組織的な指導によって関連政策の実施指示と合理化・改善を行い、「一帯一路」共同建設に資するより素早く効率的な出入境環境を創造する方針を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4月30日