1700億の大市場、若者は一度に6000~7000元消費、月給の3分の1をつぎ込む人も
最近はインターネット上で「本当の人生の勝ち組とは」という質問に対し、「ペットがいること」と即答する人もいる。
データを見ると、中国にこのような「勝ち組」は多くいる。中国のペット保有量は米国と日本に次ぐ世界2位につけている。
先日発表された『2018年中国ペット業界白書』によると、中国のペット消費市場は1708億元に達した。欧米諸国と異なり、拡大するこの市場において、若者が主力軍となり、ペットに惜しまずお金をつぎ込んでいる。
小さなペットの「大きな市場」 若者が主力軍
雲南省昆明市在住の1990年代生まれ女性の李さんは、大学卒業後に実家を出た。現在、彼女と最も長い時間一緒にいるのは、大学生の時に飼い始めたベルジアンマリノアである。
「犬を飼うと出費が多く、給料の3分の1をつぎ込んでいる」と李さん。彼女の家で犬のケージは目を引き、5段の棚は安くないペット用品で埋まっている。
小さなペット用のボールは90元もし、彼女は10個購入した。総額900元になる。
おもちゃ、缶詰、サプリメント、薬のほか、リードは20本近くある。細かく計算すると、棚にあるペット用品の総額は4000元近くになる。
統計によると、ペットフード消費の中で最も高い比率を占めるのはドッグフードで、月平均消費額は335.2元である。李さんのような中型犬を飼う人はドッグフードに毎月約500元を費やしている。サプリメントも加えると、犬の1カ月の食費は1000元を超える。
出費は多いが、李さんは「一生自分に付き添ってくれる。できるだけのことをしてあげたい」と話す。
龍さんは3匹のチンチラ、1匹のビションフリーゼを飼っているが、さらに猫を1匹飼おうと思っている。
チンチラは高さ5メートルの3段のケージで生活し、中には綺麗なインテリア、温度計、ハンモック、格子などがあり、豪華な別荘のようである。このケージを手作りするのに6000~7000元を費やしたという。
飼い主として、龍さんはペットの歯の手入れもしっかりと行い、デンタル用品やミントの葉などを1箱買った。
龍さんは、「チンチラ用品の多くが海外購入しなければいけないが、普段からケアしておかなければ、病気になった時にもっとお金がかかる」と話す。
龍さんはチンチラを飼い始めたばかりの時、ペットの手術を行うことになり、2000元以上を出費した。
食・衣・用・住・行 ペット市場の消費グレードアップ
ペットによい食事と住居を与えられ、関連のサービス業も発展している。
通販サイトでペットフードを検索すると、100ページ以上の商品がヒットする。最も売れているキャットフードの1カ月の取引件数は6万5000件に達する。
ペット用薬品を見ると、寄生虫予防薬、胃腸薬、目薬の多くが50元以上で、人間が普段使用する薬の値段を大幅に上回るものもある。
ペットの食事・ケア用品だけでなく、飼い主はその他のサービスも利用している。昆明市に先日、ペット総合クラブがオープンした。2000平方メートル以上ある3階建ての建物では、スタッフがペットと飼い主にサービスを行っている。
雲南省昆明市の某ペットクラブのパートナーの梅さんは、「ペット預りエリアとトリミングエリアがあり、2階は猫バー、3階は市内最大の室内瞬発力トレーニングルームとなっている」と紹介した。
約3平方メートルの綺麗な個室の宿泊料金は1日100元で、2カ月も宿泊しているペットもいるという。
クラブのペット用プールにはライフセーバー、ペット用救命衣、高級浄水器も配備し、1回の利用料金は80元。
そのほか、ペット向けカスタマイズ商品も人気を集め、1000元以上するアイテムもある。
ペットを飼っていない人もペットに消費している。
インターネット上のペット「クラウド飼育」の利用者は非常に多く、ネットで人気のペットの「お金を稼ぐ能力」を見くびってはならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年5月3日