中国外交部の耿爽報道官は14日の記者会見で、「中国は貿易戦争を望まないが、絶対に恐れることもない」と強調した。その上で、米国に対し、早期に情勢を見極めて正しい軌道に戻り、中国とともに歩み寄り、相互尊重を踏まえた上で互恵・ウィンウィンの合意達成を目指すことを望むと述べた。
米国側はここ数日、再三にわたって3000億ドル相当の中国からの輸入品に対する追加関税を課すと圧力をかけ続けており、6月17日に公聴会を開いた上で最終調整する方針を示している。これについて耿報道官は、「追加関税はいかなる問題も解決できないし、貿易戦争は相手を傷つけ己をも害するだけだと再三指摘してきた」と指摘。
「中国は貿易戦争を望まないが、絶対に恐れることもない。攻め込んでくるのであれば、徹底的に戦うまでだ。中国はこれまでいかなる外圧にも屈したことはない。我々には、自らの合法的かつ正当な権益を守る決意と能力がある」と述べた。
耿報道官は、昨年からの米国の追加関税措置に対する中国側の反応について振り返り、次のように述べた。
――昨年4月、米国側は初めて中国からの輸入品に対して関税を課すと発表した。これ以降、米国は再三にわたって追加関税をかけると圧力をかけ続け、実際に発動するなどしたが、これに対し中国側も直ちに報復措置を行ってきた。
――米国は先週、2000億ドル相当の中国からの輸入品に対する関税率を現行の10%から25%に引き上げると圧力をかけ、国際社会や金融市場に混乱や動揺が広がった。これに対し中国側は、「米国のこうした圧力は今に始まったことではない。中国の立場と態度は明確であり、米国もよく心得ているはずだ」と述べた。