国家能源局の章建華局長は16日、中国は世界最大規模となるクリーンで高効率な石炭火力発電システムを構築したと明らかにした。石炭火力発電所の超低排出化改造に取り組んできだことで、超低排出ユニットの設備容量は8億キロワットを上回り、排出基準の厳しさは世界トップクラスだという。この日開かれた「2019クリーン電力国際エンジニアリング科学技術ハイエンドフォーラム」で述べた。
中国はエネルギーの生産国としても消費国としても世界最大だが、クリーン電力市場は世界をリードするまでに拡大し、産業構造の高度化が進んでいる。非化石電源による発電ユニットが全体に占める割合は約40%に、発電量は30%近くに上る。
2018年末時点で、中国の再生可能エネルギー発電ユニットの設備容量は7億キロワットを超えた。内訳は、水力発電が3.5億キロワット、風力発電が1.8億キロワット、太陽光発電が1.7億キロワットと、いずれも世界最大。原子力発電ユニットの設備容量は4464キロワット、建設中のユニットは1218万キロワットと建設中の規模でも世界最大となっている。
章局長は、中国はクリーンエネルギーを無駄なく消費でき、長期にわたって持続的な効果が見込めるシステムの構築を推進していると説明した。これまでは水力、風力、太陽光を問わず、発電された電力を無駄に捨てるという問題を抱えてきたが、2020年までにこうした問題を概ね解決するよう努めたいと強調。