元駐中国アメリカ大使のステープルトン・ロイ氏はニューヨークで新華社のインタビューに応じた際に、「米国は実務的に対中関係を処理し、価値観に基づく偏見を捨て、両国関係における協力面を十分に重視するべきだ」と述べ、次のように指摘した。
米国が中国の台頭とその発展の道をいかに捉えるかは、その対中関係を処理する措置に深い影響を及ぼす。過去40年以上に渡り、米国の対中政策は実用主義と価値観の間で揺れ動いた。実用主義は米中二国間関係の協力の面を浮き彫りにし、価値観に基づくやり方は双方の競争の面に注目する。
現在の米政府には明確な外交政策がなく、米中関係の発展に多くの不確実性をもたらしている。米国の指導部は現在、日増しに発展する中国に恐怖を抱き、二国間関係における競争の問題にこだわりがちだ。
新旧の大国間に競争が存在するのは自然であり、理性的に捉えるべきだ。米中間に競争が存在することは事実であり、幅広い協力の空間が存在するのも事実だ。前者だけを見て後者を見落とすべきではない。
米中両国は気候変動などの世界的な問題に対応するため協力するだけでなく、朝鮮半島情勢などの世界の平和・安全問題についても連携と相互理解を強化するべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年5月18日