番号札を取り列に並ぶ、これは食事で存在感を増している行為だ。先ほどの5月1日からの4連休中、長沙市の人気店には7000卓以上の予約が入り、広州市の複数の有名レストランに利用客が殺到し大混雑した。人気飲食店を訪れることが、観光消費の新たな見所になっている。
利用客はなぜわざわざ待つのか?
食を好むのは人の天性であり、中国人はなおさらそうだ。道端の屋台、さらに3、4人で1000元以上するレストランなど、気に入れば誰もがリピーターになる。自分の好みに合えば、それは待つ価値のあるレストランであり、多くの人が空腹に耐えながらいつまでも待とうとする。消費者はその店の料理でなければというこだわりを持っているか、集団心理によって名を慕い訪れる。彼らは時間を浪費しても、有名な店を訪れ、その他の店では得難い体験を手にしようとする。列に並ぶこと自体もこの体験の一部になっている。
食事のために数時間待つのは、決して新しい現象ではない。しかし行列があちこちにでき、よく目にするようになってきたことには注意が必要だ。この変化はなぜ生じたのだろうか。
まずは、供給の革新だ。これらの有名レストランを観察すると、斬新さが際立った特長になっている。ある店はSNS映えを重視し、ある店は体験に工夫している。一部の老舗店も新商品を発売し、文化体験などの潜在力を掘り起こしている。新商品や「新シーン」が続々と登場し、消費者に新たな選択肢を提供している。
また、需要の拡大が根本的な理由となっている。広州市を例とすると、今年の4連休中の観光客の支出に占める外食の割合は、昨年の16.98%から21.00%に上昇した。ある旅行会社のグルメツアーは6年連続で売上が拡大し、伸び率が最高30%に達した。これらのデータは何を意味するのだろうか。消費者が食事を好み、食事のためにお金と時間を費やそうとしているということだ。また高品質の消費を求めるトレンドが強まっており、人々は商品の品質、店の知名度と口コミへの重視を強めている。長蛇の列にだって喜んで並ぶ。「人気レストランの予約が7000卓以上に」は、需要を中心とし、絶えず供給を豊富にし、その革新に取り組むべきという教訓をもたらした。こうすることで初めて人気を集め、消費アップグレードの中で機先を制することができるのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年5月19日