中国最大の通信機器メーカーであるファーウェイ(華為)を締め出そうとする米政府の狙いが露骨になってきている。海外メディアの20日の報道によると、トランプ政権がファーウェイを輸出規制の「エンティティリスト」に追加すると、グーグルはファーウェイとの一部の事業提携を一時停止した。その他の米国企業も中国への部品供給の停止を開始した。フィナンシャル・タイムズは、米国のこの措置はファーウェイのサプライチェーンをかき乱し、中国の5G事業展開のペースを落とすと伝えた。しかし、グーグルの協力の一時停止は海外市場で一定の影響を及ぼすが、ファーウェイの巨大な国内市場への影響は微々たるものと分析する声が多い。
ファーウェイの責任者は20日、ファーウェイデータセンターチップは「米国のサプライチェーンにまったく依存しないことが可能」と述べた。中国の株式市場では20日、「ファーウェイ関連銘柄」が大幅に高騰した。世界は中国独自の科学技術の発展が、外からの圧力を受けながら自信を深めていることを目にしている。米国のファーウェイへの圧力について、中国外交部の陸慷報道官は20日、「事の成り行きに積極的に注目する。中国側は中国企業が法の武器を手にし自らの正当な権利を守ることを支持する」と述べた。
米商務省がファーウェイを輸出規制の「エンティティリスト」に追加し、米国企業にファーウェイへの技術サポートと部品の提供を禁じると、グーグルなどの米国のサプライチェーンの株価が続落している。20日のナスダック総合指数は1.6%下げ、グーグルの株価は2.1%安となった。クアルコムやザイリンクスなどのファーウェイへのチップサプライヤーの株価は一挙に5%以上も下落した。欧州市場では、ドイツのインフィニオンも米国の子会社が影響を受け、株価が一挙に4.33%下落した。
ファーウェイの関連情報の影響を受け、上海総合指数は20日に0.41%安となった。しかしファーウェイ関連銘柄、国産チップなどの関連銘柄が大幅に高騰した。多くのファーウェイ関連銘柄が取引開始直後、ストップ高となった。『韓国経済』は20日、「米国の制裁はむしろ中国のハイテク発展を刺激する。トランプ政権が露骨にファーウェイに圧力をかけるなか、中国も米国のハイテク封鎖の戦略を打破しようと苦心している。未来の中米貿易戦争の結果は米国の想像を上回り、中国企業の技術開発のペースを上げる可能性が高い」と報じた。