中国商務部が先ごろ発表した「中国対外貿易情勢報告(2019年春季)」(略称、報告)によると、2019年第1四半期の中国の対外貿易は全体的に安定推移し、持続的に構造が改善した。年間の貿易発展は緊迫した情勢に直面し、不透明要因が増えているものの、中国の貿易発展には引き続き力強い支えが備わり、多くの有利な条件が揃っていることに目を向ける必要がある。
まず、貿易政策の環境は持続的に改善している。近年、中国は積極的な輸入促進戦略を実施し、主体的に輸入を拡大、対外貿易の均衡ある発展を促進している。中国は2018年に、一部商品の輸入関税を複数回に渡り引き下げ、全体的な関税水準を9.8%から7.5%に引き下げ、平均引き下げ幅は23%に達した。2019年は、先端技術・重要装備・中核部品の輸入について支援を強化、自動車の並行輸入などに関する政策措置を一段と整備し、輸入拡大に力を入れる予定。中国政府は引き続き安定的な貿易政策の徹底を進め、関連政策を強化する方針だ。具体的には、◇金融サービスの改善、輸出取引信用保険や融資など政策支援の強化、◇ビジネス環境の持続的改善、輸出増値税還付政策の改善、一部製品の税還付率引き上げ、◇減税・費用徴収削減の強化、輸出入の制度的コスト削減、企業負担の軽減、市場活力の喚起、◇非商業性の海外見本市運営事業者への資金支援拡大、◇貿易通関の利便性向上加速、――など。