業界関係者から得た情報によると、新たな自由貿易試験区リストの検討と同時に、既存の自由貿易試験区12カ所でも新たな措置を策定しているもようだ。新たなイノベーションと開放に関するリストが策定中だが、なかでも金融業の開放・通関手続きの利便性向上・ビジネス環境の改善などの面で大きな進展が期待できるという。
上海自由貿易区は、中国で最初に設立された自由貿易区として、設立から5年以上に渡り、全国に先駆けて新政策を試行してきた。現在、上海自由貿易区の新設エリアの全体方案の検討が大々的に進められており、上海ひいては全国の金融改革イノベーション深化の新たな高地になる見通しだ。
中国国務院は先般、第5弾18項目に上る自由貿易試験区の改革試行経験が全国または特定地区での普及について指示した。これまでに累計で171項目の自由貿易試験区の改革試行経験が全国に広められ、全面的な改革開放深化のモデルケースとしての役割を効果的に発揮した。
南開大学経済研究所の薄文広副教授は、「今後の自由貿易試験区の改革は資金、技術移転、サービス貿易関連政策などソフトシステムのイノベーションが焦点となる見通しだ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年6月5日