苗を掘り、運び、車に積み込むーー夏を迎えた漳州市漳浦県の海峡花集散センターは活況を呈している。毎日多くの花と苗木がここから全国各地に送られ、都市部・農村部の環境に緑の美を添える。
「10年以上前、ここは荒れ地だった」同センターの劉志凌マネージャーによると、海峡両岸花博覧会及び農業博覧会の波に乗り、同センターは近年浙江省、江蘇省、広東省などの植物企業160社以上を誘致している。年間取引額は最多で6億元を超える。
漳州市は毎年11月、海峡両岸に向けた、国内外で影響力を持つ海峡両岸花博覧会を開催する。年々盛り上がりを増す博覧会は、周辺の村に商機をもたらした。花博覧会の開催地である漳浦県官潯鎮溪坂村を例とすると、村の花・苗木栽培面積は1万ムーに達し、農家の97%が従事している。
溪坂村村支書の翁志敏氏は記者に「村人はかつて稲や果物などの農作物の大規模栽培を行っていた。当初は花が売れず、利益が出ないのではと懸念していた。その後、村の幹部と村人が先頭に立ち植え替えを行い、外の十数社を指導に招いた。村人は利益を目にし、徐々に花と苗木を植えるようになった」と説明した。
この産業のけん引を受け、溪坂村及び周辺の借地料が鰻登りになり、村人が広く利益を手にしている。翁氏は「昨年の村人の平均収入は7万6000元を超えた。村の一等地の借地料は1ムーあたり年間1万元弱にのぼる」と話した。
漳州は福建省の花・苗木産業が農家の富を築く縮図に過ぎない。福建省林業局の責任者によると、花・苗木産業はすでに福建省の農村発展、農業構造調整、農家の所得増の重点発展産業になっている。福建省の2018年の花・苗木産業の全産業チェーンの生産高は前年比14.9%増の738億1000万元に達した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年6月22日