今年も上半期が終わろうとしている。世界が間もなく開幕するG20大阪サミットに目を向けるなか、中米経済貿易摩擦のエスカレートを背景とする中国経済の動向も注目を集めている。
複雑な国内外情勢に直面しながら、中国経済は長期的な好転の流れを変えず、困難に立ち向かっている。確固不動の姿勢で改革を掘り下げ、開放を拡大し、質と効果を高め続け潜在力を掘り起こしている。力強い発展の柔軟性、潜在力、操作の余地を示している。高品質発展の道がますます広がっている。
これこそが中国経済の自信の源だ。
課題に直面「土が肥えていれば美しい花々が開くはず」
経済の外部リスクと内部のモデルチェンジの圧力を受ける企業はどの程度の自信を持っているだろうか。記者は取材によって市場の脈をとった。
6月23日に、次の情報が資本市場に激震をもたらした。年初の万達百貨の買収に続き、蘇寧易購はカルフール中国の株式の8割を48億元で買収する計画を発表した。
オフライン小売業体は近年、ECサイトの衝撃の影響を受けている。蘇寧易購はなぜこの流れに逆らうのだろうか。
江蘇省南京市の徐荘ソフトウェアパークの蘇寧大道に立つと、さまざまな小売業体を集める、さながら「産業都市」のような蘇寧易購の本部がその答えを示してくれる。
蘇寧易購集団の孫為民副会長は「中国の最大の長所は市場の優位性だ。インターネット時代からIoT時代に移るなか、当社は将来的にオンラインからオフライン、都市から農村を網羅するフルシーンスマート小売生態系を構築し、消費多様化の需要をより良く満たす」と述べた。
14億人弱の大市場には、中国経済の幅広い空間と力強い活力が隠されている。これはリスクと課題に直面する中国経済の自信の源になっている。
海外輸出が影響を受けるなか、江蘇省の崑山ハイテクパークに位置する丘鈦微電子科技有限公司も同じく流れに逆らうことを選択した。
このミドル・ハイエンドスマホ及びタブレット端末用カメラ・指紋認証モジュールを開発する地場メーカーは、技術革新の取り組みを拡大し、国内の巨大な5G市場に視線を向けている。
同社の劉統権・運営副総経理は「土が肥えていれば美しい花々が開くはずで、5G時代は沃土だ。5G商用化は買い替えブームをもたらす。スマホのカメラは2眼から3眼さらには4眼になり、2000万画素から4800万画素以上になる。製品の更新・アップグレードにより、当社は未来の市場に自信を深めている」と話した。
革新で課題に対応し、革新で未来を切り拓く。
変化を迎えるなか、多くの中国企業が逆風のなか前進する自信を持つ理由が分かってきた。
彼らの中には、0から1を生む画期的な革新により、新製品・新業態・新モデルの「無から有」を実現している人がいる。また1+Nの更新型の革新により、伝統的な産業から新たなものを生み出し、新たな活力を引き出す人もいる。
0.245ミリの缶、どれほど薄いのか?
山東魏橋鋁電の生産責任者である葉俊副総裁は「蝉の羽」のように薄い缶を持ちながら、記者に「10年前であれば中国の缶のプルトップは完全に輸入に依存していたが、この缶は現在、国内外で最も薄い製品となっている。0.0何ミリであっても、1トンの半製品として計算すれば、一般的な厚さの材質よりも3000缶多く作れる」と説明した。
成長を続ける中国経済は、企業が成長するための沃土だ。
中国の市場主体の総量はすでに「1億時代」に突入している。今年1−5月の新規設立企業数は286万社で、1日平均で1万8900社が誕生している計算になる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年6月26日