同報告書の分析によれば、ネットライブ配信プラットフォームは配信時間という特徴によりライブ配信パーソナリティへの依存度が非常に高いため、パーソナリティの価値が高騰し、プラットフォームの運営に圧力がかかることがある。また配信時間という点でコンテンツ制作への要求が高く、配信の持続的発展にともなってコンテンツの枯渇やユーザーの時間が不足といった問題が生じるという。
しかし同報告書の判断では、今後数年間、ネット動画は引き続き力強い発展傾向を維持する。18年12月末現在、中国のショート動画ユーザーは6億4800万人に達し、コンテンツの動画化がモバイルインターネットの大きなトレンドになり、ネット大手企業はショート動画の展開を次々に進めているという。
同報告書の分析によれば、ネット動画産業はユーザーのニーズを満たすため、一部の新たな業務形態を絶えず発展させていくことになる。たとえばストリーミングメディアの動画サービスなどだ。ショート動画プラットフォームが次々誕生して、関連産業の急速な発展を牽引するとともに情報の伝達方式を革新していくことになる。「動画ログ」(Vlog)はショート動画は今後の競争の重点になるとみられ、ショート動画の身軽さという特徴を備えつつ、コンテンツは豊富で、叙事性が高いことから、ユーザーに歓迎されている。
▽ファン経済がネット経済の重要なビジネスモデルに
ニューメディアの時代に、アクセス数のもつ力は依然として軽視できない。同報告書はファン経済を分析する中で、「ファン経済はインターネット経済の重要なビジネスモデル」との見方を示した。
同報告書によると、19年4月現在、ネットで人気のEC筆頭株と言われる如涵持株股フン有限公司(フンはにんべんに分)が米国で上場した。ネットが作り出したファン経済のパワーは巨大で、ビジネス化のルートは拡大発展と転換を続けるが、内側にある核の部分は引き続き高いエネルギーを維持する。
同報告書の分析では、ネットが個人の価値を拡大し、微博(ウェイボー)やショート動画共有アプリ「TikTok」などさまざまなプラットフォームがスターを追いかける総合的環境を生み出し、こうしたオンラインのアクセス数がオフラインのビジネスを急速に成立させる。ピタリと的を絞った的確な運営、優れたユーザー体験により、ファン経済のビジネス化ルートがより多様化していくとみられる。