イギリスのロイター通信は6月27日、フォード・モーターは2020年末に欧州で1万2000人をリストラし、欧州業務の利益回復を目指すことを計画していると伝えた。自動車産業の需要が停滞し、低排出ガス車の開発投資が増加する中、リストラはフォードにとってコスト削減策の1つと言える。
電気自動車、ハイブリッド車、自動運転車に投資すると同時に、より厳しい排出基準を満たせるように内燃エンジンを改良する必要もあり、自動車メーカーは欧州での固定コスト削減、商品ラインナップの簡素化を強いられている。
フォードは、ロシアの3カ所の工場の操業を停止し、今後はフランスとウェールズの工場を閉鎖し、スペイン・バレンシアとドイツ・ザールルイの工場の生産シフトを削減したと明かした。フォード欧州のスチュワート・ローリー社長はロイター通信に対し、「提携先と再編交渉計画に関してほぼ合意した」と述べた。
フォード欧州の従業員数は5万1000人で、合弁企業を合わせると6万5000人になる。2020年末までに、全額出資の工場と合弁企業を含み、欧州で主に自主退職を通して約1万2000人をリストラする。うち約2000人が正規従業員、残りはアルバイトまたは代行作業員。
今年1月、フォードは全面的な業務評価を公開し、工場閉鎖と赤字生産ラインの操業停止を行い、欧州で営業利益率6%を実現することを明かした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月4日