オーストラリアの研究者は先ごろ発表した報告書の中で、自国の政府と企業に対し、中国経済と関わることによってもたらされるチャンスを重視すべきと指摘した。中国と密接な経済関係を持つことによってもたらされるリスクについては懸念する必要はないと述べ、「灰色のサイ」と呼ばれる過剰債務問題が表面化するリスクは限定的との見方を示した。
シドニー工科大学豪中関係研究所のジェームズ・ローレンスソン副所長が中心となってまとめた、『小さな灰色のサイ:オーストラリアの中国経済への依存についての理解』と題する報告書の中で明らかにしたもの。
報告書は、オーストラリアは米国や日本といった従来のパートナーと付き合う一方で、インドやインドネシアといった後発組とも協力していく必要があると指摘。ただ、「どの国も中国に取って代わることはできないだろう」と指摘した。
その上で、中国経済の変化によってもたらされるリスクは限定的だとして、自国の政府も企業も中国経済と関わることによってもたらされるチャンスを重視すべきとの見方をした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月8日