地方経済の「中間報告」が次々と発表されている。上海証券報の統計によると、現在まで14省(自治区・直轄市)が上半期の経済データを発表している。うち10省(自治区・直轄市)の上半期のGDP成長率が、全国の6.3%の水準以上になった。
各地はデータ発表の前後に上半期経済情勢分析会を開き、「経済は全体的に安定し、得難い成績を手にした」と総括した。下半期の活動計画については、全力で成長を安定させるとした。投資と消費の取り組みが依然として重要になっている。
10省の成長率が全国平均以上に
今月18日現在、四川省、湖北省、湖南省、福建省、安徽省、北京市、陝西省、江西省、内蒙古自治区、雲南省、貴州省、海南省、寧夏回族自治区、重慶市などの14省(自治区・直轄市)が、上半期の経済成績表を発表している。
10省(自治区・直轄市)の経済成長率が上半期に全国平均(6.3%)以上になった。雲南省と貴州省は高成長を維持し、前者の成長率が9.2%、後者が9%となった。雲南省は昨年第3四半期に成長率で貴州省を追い抜いた後もリードをキープし、現時点で全国のトップに立っている。
江西省、福建省、安徽省の経済成長率は上半期に8%以上を維持した。うち江西省は全国4位、安徽省は6位。
内蒙古自治区、陝西省、海南省の上半期の経済成長率は6%を下回った。うち海南省はさらに5.3%に低下した。これは不動産調整策の影響と分析されている。海南省の上半期の不動産開発投資は31.4%減となった。
投資拡大と消費促進が重要に
地方の下半期の活動計画を見ると、投資と消費の取り組みが依然として安定成長の鍵となる。
効果的な投資をいかに拡大するべきだろうか。地方は重大プロジェクトの投資に注力する。
各地は7月より重大投資プロジェクトを開始している。投資総額は数千億元にのぼる。
例えば四川省所属の国有企業は今年第2四半期に14件の重点プロジェクトの建設を開始した。交通、観光文化、生態環境保護などの分野に跨がり、投資総額は670億元を予定している。雲南省昆明市は2019年重点プロジェクト集中着工・始動式を開き、10件の重点プロジェクトの建設を開始した。文化、観光、健康などの各分野に跨がり、投資総額は630億元以上。また河南省漯河市、湖南省湘西州なども重大プロジェクトの建設を開始しており、投資規模はいずれも200億元前後。
消費促進についても、各地は実質的な措置を打ち出している。サービス性消費の新たな注目点の育成、消費の新業態・新モデルの革新と発展に取り組んでいる。人々の多元的な消費の需要を満たし、消費の潜在力をさらに引き出している。
各地は今年に入り一連の消費拡大措置を打ち出している。これには自動車・家電・電子製品のなどの消費刺激策が含まれる。各地はさらに最近、ナイトタイムエコノミーの発展を奨励する政策を発表し、夜の消費の活力を高めている。
交通銀行の連平チーフエコノミストは「消費促進の新政策が今後も集中的に打ち出される。地域消費センター及び国際消費都市を建設し、自動車・家電・情報・養老・育児・家事などの消費促進政策を実行する。これらは下半期の消費成長に積極的な力を発揮する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月21日