日本メディアは8月4日、「真っ盛り、拡大の一途をたどる中国『おひとりさま経済』」というタイトルの記事を掲載した。
1990年代に私が中国で暮らしている時、最も困ったのは食事と旅行である。一人でレストランに入ると、周りの人からじろじろとみられている気がした。旅行するのも、長距離列車で女性が一人で寝るのは不安だった。当時の私は、中国には「一人」の文化がないと思った。
二十年余りが過ぎ、今や中国では「おひとりさま文化」が真っ盛りとなった。男女ともに一人旅が増え、カプセルホテルが話題となっている。一人カラオケや一人外食などの現象が増えてきた。日本のレストランが「おひとり席」を紹介する動画が人気を博した。今や中国の「おひとりさま経済」は、かつてない水準に達している。2018年の統計によると、中国の独身人口は2億4千万人に上り、今後も増える見通しだ。彼らは、中国人のライフスタイルだけでなく、成年後、老後の生活、そして死後に至るまで、これまでの常識を大きく変えた。
「おひとりさま文化」が経済に及ぼす影響は強い。中国の出前アプリがすさまじい勢いで拡大していることからも明らかだ。住宅を購入する独身女性も増えている。毎年世界中で大きく報道される「双十一(11月11日のネット通販)」はもともと独身向けのイベントだったが、今やショッピングデーとなった。