商務部電子商務司の責任者はこのほど、2019年上半期のインターネット小売市場の発展状況を紹介した。
19年上半期、中国のインターネット小売市場は急成長を維持し、全国のインターネット小売額は4兆8200億元で前年同期比17.8%増加し、伸び率は第1四半期より2.5ポイント上昇した。うち、実物商品のインターネット小売額は3兆8200億元で21.6%増加し、社会消費財小売総額に占める比率は19.6%で第1四半期より1.4ポイント上昇。社会消費財小売総額の伸び率への寄与度は44.8%で第1四半期より3.6ポイント上昇した。需要の潜在力を引き出し、国内消費を拡大する効果は絶えず強まっている。
全体的に見て、上半期の中国のインターネット小売市場には以下の特徴が見られる。
1つ目は、消費の質向上・グレードアップの動きが顕著。商務ビッグデータによると、インターネット小売のB2B形式の比率が絶えず拡大している。B2B小売額が全国のインターネット小売額に占める比率は75.8%に達し、前年同期比4.1ポイント上昇。化粧品、スマート家具、保健品などの消費グレードアップ商品の売上高が急増し、いずれも前年同期比30%以上増加。10万ブランド以上が第1回「双品ネット通販祭」に参加し、売上高は770億元に達し、前年同期比32%以上増加した。新商品の発売が加速化し、主要ECサイトのコアブランドの80%以上が今年の「618」期間に新商品を発売し、売り上げは100万件を超えた。
2つ目は、地域の人気消費対象に差が現れている。商務ビッグデータによると、上半期の東、中、西、東北地区のインターネット小売額が全国に占める比率はそれぞれ83.2%、9.6%、5.9%、1.3%、前年同期比伸び率は17.8%、35.4%、13.9%、20.6%だった。地域ごとに人気消費対象が異なり、大都市では生鮮、化粧品、ペット用品などの小売額が急増し、中小都市と農村地区ではアパレル、自動車用品、大型家電などの小売額が急増した。
3つ目は、農村のECの発展潜在力が大きい。デジタル農村建設、ECの農村普及総合モデル、インターネット貧困支援などの作業が進み、農村のインターネット小売額の成長が加速化し、EC貧困支援の成果が現れた。商務ビッグデータによると、上半期の全国農村部のインターネット小売額は7771億3000万元で前年同期比21.0%増、伸び率は全国より3.2ポイント高い。全国の農産品インターネット小売額は1873億6000万元で25.3%増加。商務部が指導する中国EC貧困支援連盟は農産品ブランドの促進作業を積極的に展開し、貧困地区の農産品ブランド企業464社の「三品一標」(無公害農産品、緑色食品、有機食品(農産品)と農産品地理的表示)認証育成を実施し、129社が認証を行なっている。全国貧困県のインターネット小売額は659億8000万元で前年同期比18.0%増加。
4つ目は、越境ECの急成長維持。商務ビッグデータによると、今年上半期の主要越境ECサイトの小売輸入額は20%以上増加した。原産地別で見ると、輸入額トップ3は日本、米国、韓国で、比率はそれぞれ19.1%、13.9%、10.7%。カテゴリ別で見ると、輸入額トップ3は化粧品、穀類・食用油、日用品で、比率はそれぞれ34.8%、24.7%、9.6%だった。
5つ目は、ECと実態の融合が緊密化。上半期、オンラインとオフラインの融合は消費者密着、運営効率向上へと発展した。多くのECサイトが開放を強化し、下層市場に重点を置き、コミュニティの生態に溶け込み、良好な効果を上げた。ソーシャルECの形態が多様化し、コミュニティの共同購入、知人との共同購入、中継、掲示板、ショートムービーなどが発展し、消費者の差別化ニーズを十分に満たし、消費潜在力を絶えず発揮している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年8月17日