第2回中国国際輸入博覧会(輸入博)が1カ月後に上海で開幕する。海外のエコノミストとビジネスマンの間では、「一国主義と貿易保護主義が台頭するなか、中国が主体的に世界に向けて市場を開放する重要措置は、国際貿易がより均衡ある自由な方向に発展するのを後押しし、海外企業に大きな商機をもたらすとともに、成長力に欠ける世界経済に新たな原動力を注ぐものだ」という見方が広がっている。
世界の経済成長が鈍化するなか、世界銀行は今年の世界経済成長率について、前回の予想値である2.6%を下回るとの見通しを示した。日本国際貿易投資研究所研究主幹の江原規由氏は、「貿易保護主義の台頭は世界経済の先行きに影を落とす」とし、「第2回輸入博が、第1回輸入博で築いた大きな成果を土台に、世界経済の発展に向け再びチャンスを創出することに期待する」と語る。
第2回輸入博は150以上の国と地域から3000社以上の企業が出展する予定だが、そのうち世界500強企業や業界大手企業の数は250社を上回り、出展する国と地域および企業数はいずれもすでに第1回を上回っている。国家総合展の準備も順調に進み、すでに60カ国以上の出展が確認されており、フランス・イタリアなど10数カ国が主なゲスト国として参加する。