外資は人民元建て債券の購入に強い意欲を示してきた。中央結算公司が先ほど発表した9月の債券委託管理データによると、域外機関が中央結算公司に委託管理した債券の規模は、今年9月末現在で1兆7945億4500万元にのぼった。同月は706億7100万元の買い増しで、買い増しの規模が8月より454億1700万元増加した。外資は10カ月連続で中国債券を買い増ししている。
中国外貨取引センターが発表した最新データによると、域外機関投資家の9月の中国銀行間債券市場における純購入額は、前月比59%増の1108億元にのぼった。域外機関投資家の第3四半期の中国銀行間債券市場における純購入額は3211億元。上半期の純購入額が約5000億元にのぼることから、今年第1-3四半期の純購入額は8000億元以上になる計算だ。
業界内の専門家は「債券市場の対外開放の持続的な加速、さらに中国債券市場の魅力の拡大に伴い、より多くの海外資金が中国債券市場に集まることになる」と予想した。
債券市場の開放、新たな段階に進む
中国証券監督管理委員会の報道官は11日の定例記者会見で、「2021年に予定していた証券会社、ファンド管理会社、先物取引会社の外資持ち株比率の規制撤廃の時期を2020年に繰り上げる」と発表した。
蘇寧金融研究院の上席研究員である付一夫氏は、証券日報の記者に次のように述べた。
過去を振り返ると、外資持ち株比率の制限は、中国債券市場の開放にとって大きな障害だった。今回の撤廃は中国債券市場、さらには金融業全体が対外開放の加速で再び実質的な一歩を踏み出したことを象徴している。これは域内資本市場の外資系機関が実質的に競争に参加する時代の正式な到来を意味する。
具体的に見ると、証券会社の外資持ち株比率の規制撤廃は、中国債券市場が多元的な市場主体を導入し、債券市場の流動性を高める。債券市場の金利決定の基礎を固め、債券市場の国際的な競争力を高める。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年10月14日