第14回中国(深セン)国際物流・サプライチェーン博覧会(物博会)が10日、深センで開幕した。博覧会にはオランダやベルギー、ポーランドなど50カ国・地域から約2000社が参加した。物流業界の関係者によると、中国企業が相次いでロシアやインド、東南アジア、中南米市場の開拓に力を入れており、業務量も急増しているという。
フォワーダー(貨物利用運送事業者)協会「甲必丹(カピタン)」の会員企業24社が博覧会に参加し、物流業界の先行きについて次のように意見交換を行った。香港紙『文匯報』が12日付けで報じた。
深セン市易通全球国際貨運代理有限公司の鄧宏星・総経理は、インド市場について紹介。インドは10億人以上を擁する巨大市場であり、膨大な需要を抱えていることから、開拓に力を入れている中国企業もあると説明した。
同社は、中国企業がインド向けに日用品や家電、電子製品などを輸出する際の空輸サービスを手がけている。主にインド向けの輸出を手がける企業に宅配やネット通販の配送、通関手続きなどを提供している。今年に入ってから出荷量が増え続け、伸び率は20~30%に達している。いずれもインド向けの空輸で、取扱量はひと月に20トン以上に上るという。
中南米向け物流サービスを手がける深セン企業、虎航国際貨運代理有限公司の張桅・総経理は、中南米市場について紹介。貿易摩擦による影響を避けようと、メキシコやブラジル、アルゼンチンなどの中南米市場の開拓に力を入れる企業が増えていると説明した。同社は、携帯電話や家電、電子製品などの輸送が大幅に増えており、業務量の伸びは10%以上にも上ったという。