ロイターが11日に発表した企業調査結果によると、日本企業の多くは、日本で戦後最長の景気拡大期がまもなくピークを迎えるとの見方を示した。調査に回答した企業の3分の2は、日本の安倍晋三首相が今年10月に実施した消費税引き上げで景気が損なわれるとみている。
ロイターは10月11日、調査対象となったほとんどの企業が、日本の景気が向こう数カ月にわたり停滞もしくは後退すると回答し、「アベノミクス」の景気拡大が終わる可能性があると報じた。「アベノミクス」は安倍首相が2012年末に打ち出した経済政策を指す。
報道によると、多くの企業が依然として日本銀行による刺激拡大を望んでいないが、日本経済の先行きに暗雲が立ち込めたことで、直近の四半期はこうした反対の声が大きく減った。
安倍首相は、消費税の引き上げが日本の債務負担の抑制に極めて重要との見解を示している。一方でアナリストは、増税が消費支出を減少させると共に、景気後退を招く恐れがあると指摘した。日本の債務負担は工業国の中で最も重く、日本の5兆米ドル近くに上るGDPの2倍を超えている。
食品加工会社の責任者は調査に対し「増税は消費者マインドを大きく損ね、日本経済に予測できない影響を及ぼす」と回答した。