中米貿易戦争の終了は双方にとって、そして当然ながら米国にとっても現実的なメリットになる。これは米国が貿易戦争を続けることで手にすると想定されている、潜在的なメリットなどを大きく上回る。スポンジから一滴でも多く水を絞り出すため貿易戦争を続ければ、そのリスクと収益は反比例を強めるばかりだ。政策が理性的であれば、これまでの衝突と協議について整理する重要な時期が今後訪れるはずだ。この時期を逃さずにすむか、政治的な知恵が試される。
客観的に見ると、米国には貿易戦争を続ける資源が残されているが、その目標が幼稚で荒唐無稽であることが証明されているため、これらの資源をさらに消費してもそれはただの浪費になる。そのため貿易戦争が痛みを伴う程度に達すれば、これを和らげ、さらには解消する方向に転じる可能性も生まれる。この際に、為す術なく貿易戦争を続ける惰性と、激しさを増す駆け引きを勇敢に見据える態度が激しく衝突する。後者のエネルギーが徐々に拡大する流れが形成される。
情勢には依然として高い不確実性があるが、歴史の指針は時代の磁場の中で徐々に修正される。両国首脳の共通認識を着実に実行し、両国と世界の責任を担い、貿易戦争の最終的な終了に向け段階を追い歩むことができれば、中米は方向を見失うことはない。世界もそれにより利益を手にするだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年10月15日