今年の「ダブル11」で最も目立ったのは、数十万人のライブ配信者だ。
11月11日、10万人弱の天猫ライブ配信者が商品販売に力を入れた。タオバオのデータによると、今年のダブル11の20万のブランド及びショップのうち半数がライブ配信を行い、その回数は前年より倍増した。
10日夜7時から翌日午前2時頃まで、ある有名ライブ配信者は赤いTシャツを着用し、ダブル11のラストスパートをしていた。「Oh My God」「即購入だ」ライブ配信の再生数は3683万2500回で、「いいね」が6509万7000件にのぼった。彼は55種類の商品をPRした。その多くがコスメで、羽毛枕、首マッサージャーなども含まれた。ダブル11が始まって56分で、別の有名ライブ配信者のタオバオライブ配信の再生回数が3968万6000回に達した。
ダブル11は未明より記録更新を続けた。2時間で148ブランドが1億元クラブの仲間入りを果たした。タオバオのライブ配信9時間で取引額が100億元を突破した。1日で5億人以上が天猫もしくはタオバオのアプリを使用する見通しだ。
阿里研究院は先ほどデロイトトーマツなどと共同で発表した「中国輸入消費市場研究報告書」の中で、ライブ配信は消費者に働きかける力が強く、輸入の新消費形態のけん引を開始したと指摘した。各種輸入消費品のライブ配信による商品閲覧人数、商品購入数、決済額が今年、爆発的に増加した。今年7-9月の天猫国際ライブ配信による商品閲覧人数は、前年同期の855万人から3503万人に、決済額は6159万元から4億7000万元に増加した。うちコスメ及びサプリ業界の成長が顕著だった。
国務院発展研究センター新経済専門家の朱克力氏は「ライブ配信で紹介される商品が割安なのは、ブランド側がPRのため値下げを行うからだ。また人気配信者が引き続き注目度を高めるため、出演料の一部を使い商品の値下げを行い消費者を優遇しているからだ」と指摘した。
中国電子商務協会高級専門家の荘師氏は「ライブ配信は直観的な手段により、配信者とユーザー間の信頼を構築しやすい。またライブ配信による商品販売は店のデザインに気を配ったり、写真を撮影したりする必要がなく、販売のハードルが低い。配信者はインターネットにより大量の商品をスムーズに販売できる」と分析した。
業界関係者は「プラットフォームは監督管理を強化し、デポジット、罰金、配信停止、アカウント停止などの措置により配信者を管理するべきだ。審査メカニズムを改善すると同時に、消費分野の信用体制の建設をさらに強化するべきだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月12日