中国政府による一連の対外開放政策の実施に伴い、外資による大型プロジェクトがこのところ相次いでいる。
先週22日、23日と相次いで数100億元規模の2件の大型プロジェクトに新たな進展があった。23日に開始したのは独化学大手BASFによる世界最大の投資プロジェクト。完成すればアジア最大の生産拠点になるうえ、世界初の最新人工知能(AI)を導入した統合生産拠点「フェアブント拠点」ともなる。規模の巨大さはもとより、中国にとっては対外開放の新たな試みともなる。
BASFの取締役会会長、マーティン・ブルーダ―ミュラー氏は「当社にとって歴史的な節目となる出来事だ」と高く評価。「このプロジェクトは当社が全額出資し管理しているものだが、中国市場の膨大な需要を踏まえ、今後とも中国と共に発展していきたい」と意気込みを語った。
一方、上海では、車体後部に「特斯拉(テスラ)」と漢字のロゴが入った中国製EVが22日、披露された。米電気自動車(EV)メーカー、テスラが上海市に建設していたEV新工場、上海ギガファクトリーで製造されたものだ。外資出資比率の規制緩和後に初めて外資単独で建設された自動車工場で、総投資額は500億元に上る。今年1月の着工からわずか11カ月で国産「モデル3」の発表に漕ぎつけた。