中国の内蒙古(内モンゴル)自治区オルドス市ジュンガル旗の唐家会鉱区石炭地下ガス化(UCG)技術工業化実証プロジェクトが27日、正式に稼働開始を宣言した。これは中国が独自の知的財産権を持つ第4世代UCG技術の応用成功を意味する。
UCG技術とは、地下の石炭の燃焼をコントロールしガス化させ、石炭の熱作用及び化学作用を利用し可燃ガスを生むプロセスのことだ。この技術は石炭を掘り出す必要がなく、人員も地下に潜る必要がない。低コストで産業ガス及び化学工業合成用原料ガスを生産できる。
華邦控股集団が出資する中為(上海)能源技術有限公司が2018年に同プロジェクトの建設を開始し、今年10月末に順調に点火した。現在まで1カ月弱に渡り安定的に稼働しており、各種指標が設計上の条件を満たしている。
中国鉱業大学(北京)化学・環境工学院副院長の劉淑琴教授は、「中為能源第4世代UCG技術は唐家会鉱区の実証プロジェクトで、リアルタイム地下ガス化装置観測システム、安全で制御可能な地下点火・酸素供給システム、多ルート・多機能の注入井及び商品井システム、高温商品連続生産井システム、リアルタイム地下環境観測システムを初導入した」と説明した。
劉氏は「同プロジェクトは第4世代UCG技術が成熟・安定しており、安全で効率的であることを証明した。これは世界の100年以上に渡るUCG技術の研究開発の歴史における重大な技術進展だ。工業化生産を妨げる合成ガスの生産量・品質の安定性、及びプロジェクトの経済性の問題を解消した」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月29日