中国と米国はこのほど、それぞれの通商交渉団による共同の努力を経て、平等と相互尊重の原則のもと、第1段階の通商交渉合意文書をまとめた。これに対して世界の金融市場と実業界は大きな反応を示し、グローバル市場の向上や貿易の拡大、企業業績の回復につながると歓迎している。
スタンダードチャータード銀行在ニューヨーク外為ストラテジストのスティーブ・エングランダー氏は、中米の第1段階通商交渉の合意が、多くの市場に悪影響を及ぼす下振れリスクを解消したと分析。今後1週間にわたり、新興市場通貨と資本市場がこのニュースに対してプラスの反応を示すと予想した。
追加関税の影響を受け、米ロサンゼルス地区にある二つの港湾、ロサンゼルス港とロングビーチ港の貨物輸出量はいずれも大幅に減少した。世界貿易センター機構ロサンゼルス(WTCLA)プレジデントのスティーブン・チャン氏は、次々と追加される関税がロサンゼルス地区と中国の経済貿易関係に深刻な影響をおよぼしたと話している。
同氏は、関税が国際貿易にマイナスの影響を及ぼすため、追加関税の段階的な撤廃は中米両国にとって有利に働き、中米の合意で貿易の雰囲気も改善する可能性があると指摘。また、中国市場はロサンゼルス地区にある企業の未来にとって非常に重要で、ロサンゼルス地区で生産される大量のハイテク製品は中国の消費者から高い人気を博していることを明らかにした。