中国で第4回全国経済全数調査結果が公表され、社会全体の注目を集めている。今回公表された統計にみられる第1回全数調査に比べた変化は、中国の経済発展の新しい特長がどこにあるかを示している。分析を通じて、中国の経済規模の増大、産業構造の持続的な最適化、市場活力の喚起、新たな成長エネルギーの拡大、地域格差の縮小、経済発展の質と靭性の増強が明らかとなった。
経済総量が過去最高を再び更新、国際的影響力が拡大
2018年の中国の国内総生産(GDP、改定後)は91兆9281億元で、速報値を1兆8972億元(2.1%)上回った。米ドル建てでは約13兆9000億米ドルに上り、世界経済に占める割合は16.2%、世界経済の成長に対する貢献率は30%前後に達した。中国は引き続き世界経済成長の重要なエンジンとなっている。
第二次産業の規模が拡張、製造業のミドル・ハイエンド化が進む
第二次産業の規模が持続的に拡大した。2018年の第二次産業生産高は36兆4835億元で、GDPに占める割合は39.7%だった。先進製造業が高い成長率を保ち、2018年の装備製造業とハイテク製造業の売上高が製造業企業(一定規模以上)全体に占める割合は2013年に比べそれぞれ4.5ポイント、4.0ポイント上昇。製造業の従事者は、従来型の消費財製造業や高エネルギー消耗業からハイエンド製造業へと次第に移っている。
第三次産業の急成長が継続、国民経済の「半分」を支える
第三次産業の従事機関数、従事者数、資産総額、売上高などはいずれも高い割合に達し、名実ともに国民経済の一大産業となった。2018年の第三次産業生産高は48兆9701億元で、GDPに占める割合は53.3%と、第二次産業を13.6ポイント上回った。