さまざまな有利な情報の影響を受け、人民元相場が上昇している。中国外貨取引センターの情報によると、今月14日の人民元対米ドルレート中間値は309ベーシスポイント上昇し、1ドル=6.8954元と半年ぶりの高水準に達した。
東方金誠の研究発展部技術責任者の曹源源氏は、短期的に見ると、国際環境及びファンダメンタルズが依然として人民元相場に影響を及ぼす主な要素になると判断した。世界のブル・ベア要素が重なり人民元相場に一定の変動をもたらしうるが、中国経済が安定する見通しが強く、さらに人民元相場の柔軟性の拡大により市場の見通しも安定する。また監督管理層の外貨市場の逆周期調節の経験もより豊富になっており、人民元相場は双方向の変動を維持しつつ上昇する可能性が高い。
注意すべきは、外資が人民元建て資産の拡大を続けていることだ。香港から中国本土へ流れる「北向き資金」の純流入額は14日、51億9100万元にのぼった。うち香港証券取引所経由で上海上場銘柄を売買する「滬股通」による純流入額は20億5100万元、深セン上場銘柄を売買する「深股通」による純流入額は13億7700万元。中国外貨取引センターが発表したデータによると、昨年の域外機関投資家による中国の債券の純買い入れ額は、初めて1兆元を突破し1兆1000億元に達した。中央結算公司が開示した最新の委託管理データによると、2019年12月末現在、域外機関投資家の同機関への人民元建て債券委託管理規模は1兆8800億元にのぼっている。2018年12月より13カ月連続で増加し、記録更新を続けている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年1月15日