中国社会科学院名誉学部委員の劉魁立氏は、無形文化遺産を通じた貧困救済が職人の栄誉感と達成感を高め、文化的な自信を増強し、伝承のモチベーションを喚起したとの見方を示している。
「無形文化遺産+貧困救済」の取り組みを成功させるには、関連部門や企業の訓練と生産だけでなく、プロモーションも必要だ。そのため、多くの地区ではインターネット接続を選び、ライブ配信プラットフォームやショート動画を通じてネットユーザーに無形文化遺産を紹介し、大きな成果を上げている。
最近、貴州省畢節市織金県と「YY直播(YY.com)」は提携を結び、「ライブ配信+無形文化遺産+電子商取引」の運営モデルを模索している。畢節織金ろう染合作社で働く苗族の織子は、ライブ配信ンを通じて全国各地のネットユーザーに織金のろう染を紹介し、無形文化遺産のろう染を販売している。
織子たちはYY直播で、ネットユーザーとリアルタイムにコミュニケーションをとり、ネットユーザへ多彩な織金ろう染や刺しゅうのパターンと作品をみせている。1カ月足らずで、無形文化遺産の織金ろう染は、ライブ配信を通じて10数万元の注文を得ることに成功し、売り上げは前年同期に比べ2倍増となった。織金県32カ所の郷鎮に住む苗族の織子2000名余りがライブ配信を通じて在宅で収入を得るという望みを実現できそうで、織金に住むさらに多くの貧困人口の就業と貧困脱却につながると期待される。「ライブ配信+無形文化遺産+電子商取引」という新たな貧困救済のやり方は、貴州省の織金で流行し始めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年1月17日