中国民用航空局(民航局)国際司司長の梁楠氏は12日、各国が世界保健機関(WHO)と国際民間航空機関(ICAO)のガイドラインを遵守して、規制措置を早期に解除することを要請した。中国の民用航空会社が各国との意思疎通と協力を強化し、感染防止措置を厳格に講じながら、旅客の円滑な移動を共同で保障することを望んでいるとしている。
同氏は、新型コロナウイルスによる肺炎感染の拡大による影響を受けて、中国民用航空の国際航路が大きな試練に直面していると話した。中国と海外の航空会社の多くが経営的な要因から運行本数の削減を迫られており、この状況を民航局も十分に理解し、積極的に航空便の調整を進めていると説明。また、民航局が迅速な対応によってチャーター機の許可を下ろし、旅客の滞留問題の解決を図っているとしている。
「一部の国では過度な対応措置が講じられている。例えば、中国に往復する国際航路の一時停止を求め、入国規制を行っている。このような政府の行政命令や規制措置は、国際航空輸送市場にマイナスの影響を及ぼし、世界を移動する旅客に大きな不便をもたらす。大量の中国公民が海外に滞留すると同時に、多くの外国人も帰国が困難となっている」と述べた。
民航局は、中国政府と中国民用航空が国際航空便に講じている感染予防措置をICAOに随時報告すると共に、運航先の政府当局と意思疎通を強化していると説明。各国が国際的なガイドラインに沿って、規制措置の実施を慎重に検討するよう要請した。特に、行政命令の形で航空会社に運航停止を求めるのは不適切で、感染予防策が国際航空輸送にもたらすネガティブな影響を最大限減らすべきとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年2月13日