オーストラリアメディアによると、同国の業界団体はこのほど、モリソン政権が数週間以内に中国からの渡航制限を解除し、新型コロナウイルスが観光業にもたらす数十億豪ドル(1豪ドルは約4.7元)の経済的損失を防ぐべきとの考えを明らかにした。
豪紙『フィナンシャル・レビュー』は2月16日にウェブサイトで、森林火災と新型コロナウイルスのダブルパンチで、政府に財政支援を求める観光業界からの申請が倍増したと報道。オーストラリア観光業委員会執行理事のシモン・ウェスタウェイ氏が渡航制限の解除を望んでいると伝えた。
同氏は「観光業に対する規制がいつ解除されても大きな不確定性が伴うが、われわれはしっかりと準備しなければならない」と話している。
モリソン首相は先ごろ、中国からの渡航者に対する入国制限を1週間延長し、関連情報を注視していく方針を明らかにした。
報道によると、中国からの渡航者に対する入国制限がオーストラリアの観光業に毎月約10億豪ドルの経済的損失をもたらし、一部企業の経営に支障をきたしているため、入国制限の解除を求める声が高まっている。
中国はオーストラリアにとって最大の観光客供給国となっている。毎年延べ140万人の中国人観光客がオーストラリアを訪れ、その経済的貢献は約120億豪ドルに上っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年2月19日