中国国債が2月末から米銀大手JPモルガン・チェースのベンチマークとなる指数に組み入れられたことで、金融市場の対外開放が一段と進んでいる。組み入れ先は新興国の現地通貨建て国債を対象とするGBI-EM(ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ)。
複数の国際的なシンクタンクは、中国の債券市場には投資妙味があり、外国人投資家からの資金流入が増え続けているとして、中国の国債利回りは反発するとの見方を示した。
JPモルガンの4日の取材で明らかにしたところによると、組み入れは先月28日に開始し、10カ月かけ段階的に実施するという。同社の開示資料によると、この日、組み入れられたのは中国国債9銘柄に上る。
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのストラテジスト丘婉穎氏は取材に対し、中国のオンショア債券市場は、利回りの上昇と中国債券の複数の指数への組み入れによって、今後の資金流入が見込まれると述べた。足元の米国債市場で10年債利回りが低水準に下がったことから、中国債券は外国人投資家にとって魅力的だという。
カナダの投資会社MRBパートナーズによると、ブルームバーグ・バークレイズ・インデックスも2019年4月から中国国債と政策銀行債券を組み入れているという。積極的な投資家が徐々に中国債券の持ち高を増やす傾向があり、中国債券市場における外国人投資家の比率は着実に高まってきている。他の新興市場と比べても、中国債券市場における外国人投資家の比率は依然として極めて低く、資産ポートフォリオにおける人民元の比率は低く抑えられていることから、同債券市場における外国人投資家の比率は引き続き高まると期待される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月6日