中国国務院はこのほど「医療保障制度改革の深化に関する意見」を発表した。中国の特色ある医療保障制度を本格的に構築するためにロードマップを策定し、向こう10年にわたる医療制度構築の重点分野を定めた。
医療システムの構築や持続可能な資金調達の仕組み、医療保険の支払い、資金管理、薬価、医療サービスといった面から着手し、医療保障制度の発展が不均衡かつ不十分であるという問題の解決に力を入れる。
専門家は今回発表された意見について、医療保障制度改革の本格推進に向けて、目標と原則、方向性を明確にするとともに行動計画を提供するものだとした上で、「医療保障制度改革の新たなステージの幕開けとなる」との見方を示した。
同意見は計8章28条から成り、次に挙げる「1+4+2」という全体的な改革の枠組みを提示している。
「1」とは、2030年までに、基本医療保険制度の全面構築を主体として、医療支援をベースにした医療保険や商業健康保険、慈善寄付、医療相互支援の共同発展を補う多層的な医療保障制度を構築することを指す。
「4」とは、健全な待遇の保障、資金調達、医療保険の支払い、資金管理という4つの制度を指す。
「2」とは、医薬サービスの供給と医療保障サービスの2つの支援体制を整備することを指す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月13日