「どの車種のコストパフォーマンスが高いか」「注文するとどのような割引があるか」。カメラの前で、キャスターが誰もいない展示ホールからネットユーザーの質問に答える。これは浙江省紹興市の自動車販売中継イベントの風景である。
各業種で近頃、ショッピングアドバイザー、企業幹部、ジムトレーナー、銀行員、さらには市長や県長らを含むスタッフがキャスターとなって商品を紹介するのは、経済・社会発展の新たな風景となっている。
中継ブームが「クラウド業務再開」に助力
感染症抑制期間、自宅にこもるのが多くの人の過ごし方になった。このような状況下で、多くの企業と店舗は中継を「クラウド業務再開」の第一選択とし、銀泰百貨の1000人以上のショッピングアドバイザーが「クラウドアドバイザー」となって中継販売している。中には、中継3時間の接客数が過去6カ月の接客数を上回った人もいる。一汽フォルクスワーゲンは数部門の責任者を集めて「幹部中継天団」としてTikTokで数十回の中継を行い、商品の見どころ、販売政策、商品の修理・メンテナンスなどについて紹介した。義烏小商品市場の業者は「クラウド業務」を行い、淘宝中継で世界中の消費者を引きつけ、賑やかな「オンライン集会」を行なった。
サービス業では、店主が中継で腕前を発揮し、客を引き留めている。飲食店は「料理長中継」を通して活気を維持している。中継では客と料理人が交流し、自分の好きな味を組み合わせることもできる。フィットネスジムやダンス教室も中継を通してオンライン授業を行い、家でのトレーニングを指導している。
多くのECサイトが「中継+農業支援」という新方式を展開している。海南、江西、浙江では市長や県長がキャスターとなり、商品を紹介する。一部の銀行は中継で中小企業に融資業務を宣伝し、申請方法を紹介するほか、問題への回答、福びきなども行う。