食糧危機が到来? 中国の主要食糧は十分=専門家

食糧危機が到来? 中国の主要食糧は十分=専門家。

タグ:食糧危機 主要食糧 十分

発信時間:2020-04-02 13:48:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 新型コロナウイルスの世界的な流行に伴い、ベトナム、タイ、カザフスタン、エジプト、セルビア、カンボジアの6カ国が相次いで食糧輸出禁止を宣言した。


 世界保健機関(WHO)、国連食糧農業機関(FAO)、世界貿易機関(WTO)は31日に共同声明を発表した。各国に対して感染対策を講じると同時に、感染症の食糧サプライチェーンへの衝撃を最低限に抑え、この公衆衛生危機による食糧危機の発生を防止するよう呼びかけた。


 中国は食糧危機に直面するだろうか。複数の専門家によると、中国の稲や小麦などの主要食糧の数は十分だ。しかし世界最大の大豆輸入国であることから、年内に大豆の供給問題が発生することになりそうだ。


 データによると、中国の小麦生産量は1億3000−4000万トンで長年推移しており、調整用の輸入量は500万トン前後だ。中国の2019年の籾及び米の輸入量は255万トンで、同年の国内消費量の1.28%を占めた。中国のとうもろこしの需要も国内供給が中心で、2019年のとうもろこし輸入量が国内消費量に占めた割合は1.72%。


 中国社会科学院農村発展研究所の研究員である党国英氏は、「中国が輸入する主要食糧は少なく、工業用、種子用、飼料用などが中心的だ。中国には比較的整った食糧備蓄体制があり、在庫が非常に多く危機に対応できる」と述べた。


 国家粮油情報センターの上席エコノミストの王遼衛氏も、新華社のインタビューに応じた際に「中国の食糧生産量は5年連続で6億5000万トン以上で安定している。近年は食糧備蓄体制・メカニズムが絶えず改善されており、食糧の備蓄は十分だ。小麦や籾などの食糧品種の在庫は過去最高水準に達している。主要輸出国の輸出規制措置は国際市場の食糧価格の変動を大きくする可能性があるが、現在の中国の食糧市場への影響は少ない」と指摘した。


 しかし小麦、籾、とうもろこしと異なり、中国の大豆の需要が主に輸入に依存しており、世界最大の大豆輸入国になっていることに注意が必要だ。税関総署が発表したデータによると、中国の2019年の大豆輸入量は過去2番目の8551万1000トンに達した。うちブラジル、米国、アルゼンチンが主な輸入先となっている。


 中国人民大学経済学院院長の劉守英氏は「米国、ブラジル、アルゼンチンの感染状況が大豆の輸出に及ぼす影響については評価が必要だが、中国は短期間内にこの部分を補うことができない。中国の大豆市場の供給量に影響が生じる。さらに経済活動間の円滑性が直ちに回復しなければ、大豆輸入問題の圧力により価格が上昇する。感染症は中国の全体的な食糧供給量にそれほど大きな影響を及ぼさないが、構造的な食い違いの拡大により、大豆の供給は今年の中国の食糧問題になる」と述べた。


 劉氏は、感染症は世界の食糧生産と供給にそれほど大きな影響を及ぼさないが、世界の食糧サプライチェーンに大きな影響を及ぼすと判断した。


 劉氏は特に、世界で食糧危機が生じるかを議論する際には、アフリカでの感染蔓延状況に特に注意が必要と述べた。「アフリカで大流行すれば、世界の食糧危機が激化する。世界の食糧問題の中心はアフリカにある」


「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月2日


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