今年の地方政府特別債券の発行額が3月末時点で1兆829億元に上ったことが2日、中国財政部への取材で分かった。このうち、3月の発行額は1331億元に上った。
財政部経済建設司の宋秋玲1級巡視員は先ごろ開かれた国務院聯防聯控機制(新型コロナウイルス対策の共同防疫機構)の記者会見で「特別債は全額インフラ整備に充てる」と明らかにした。今年に入ってから、各地方政府が発行した特別債は全額、交通施設や環境保護、農業、林業、水利、市政、産業園区(工業団地)などの分野の重要インフラ整備に充てられている。
特例債の発行規模の拡大と早期の発行・利用は、今年の積極的な財政政策における重点事項となっている。今週開かれた国務院常務会議では、今年の特別債発行枠を踏まえた上で、早急に一部を前倒しで発行することが決定された。
中国社会科学院財政経済戦略研究院の楊志勇副院長は、「特別地方債の規模を拡大することは、投資の安定をさらに促進することにつながる」との見方を示した。国務院常務会議の決定に基づき、特別地方債の追加発行分は、重点プロジェクトが多く、リスクが低く、かつ投資効果の高い地域に傾斜配分され、これによって重要プロジェクトと民生プロジェクトの整備を加速するとみられる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月3日