車内に「目」があり、乗客のマスク使用を認識できる。車窓で動画を再生し、次の駅に関する情報を伝える。「首都スマート地下鉄」がこのほど、北京地下鉄6号線で公開された。
首都スマート地下鉄列車は黄色とグレーの配色。車内に入ると、ドアの上に追加された4K高画質ディスプレイが乗客の目を引く。各駅、乗り換え路線、前後の車両の混雑の具合といった情報が表示される。乗客はスムーズに必要な情報を把握できる。列車の車窓は55インチの「マジックミラー」になる。車窓は発車後、列車の現在の位置、路線図、次の駅の3Dマップの表示を開始する。
乗客の王瀟瀟さんは「普通の駅名の看板はバックライトがなく見えにくい場合がある。高画質ディスプレイで駅名を表示すれば、車内のどこにいてもはっきり見える。地下鉄6号線をあまり利用しない乗客は、車内のディスプレイで次の駅のトイレ、乗り換え路線などの情報を知ることができ便利だ」と話した。
地下鉄6号線の呼家楼駅は列車待機案内ディスプレイを追加した。列車が到着する前に乗客に列車の運行位置、車両毎の混雑の具合、強冷房・弱冷房車の位置を伝える。乗客は好きな車両を選び待つことができる。
車内には多くの高画質の「目」がある。感知カメラにより動画をバックグラウンドの「天枢システム」に送り総合分析、エッジ算出を行うことで、乗客がマスクを使っているか、手を振って助けを求めているか、気絶している人がいないかを判断できる。同時に車掌の前方にも感知設備が追加された。車掌の顔の特徴により操縦状態を判断し、疲労や注意散漫が分かるとシステムは自動的に音声で注意する。
北京市地鉄運営有限公司技術部の李宇傑副部長は「北京地鉄公司はAI、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどの技術を結びつけ、スマートカスタマーサービス、スマート運行、スマートメンテナンス、スマート管理などのシーンの新たな枠組みを初歩的に構築した。デジタル化、情報化、ネットワーク化、スマート化の新型地下鉄の構築が目標だ。6号線で試験運行中のスマート地下鉄列車はその一つの取り組みだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月3日