中国国家外国為替管理局の統計によると、2020年3月末時点での中国の外貨準備は3兆606億ドルで、年初から473億ドル減少、減少率は1.5%となった。
「為替レートや資産価格の変化など総合的な要因で、外貨準備はやや規模が縮小している」。国家外国為替管理局報道官兼チーフエコノミストの王春英氏は、「3月は新型コロナ肺炎が世界で急速に蔓延したほか、国際原油価格が大幅に下落したことなどを受け、国際金融市場は大きく変動した」と語る。
中銀国際証券グローバルチーフエコノミストの管涛氏は、「米ドル高・米国債価格の下落・世界の主要株式市場の大幅下落など3つの要素が影響し、中国の外貨準備もやや減少した。人民元為替レートはやや値下がりしたものの、米ドル以外の他の主要通貨に比べて小幅なものにとどまり、人民元為替レートは全体として安定を維持している」と指摘した。
王春英氏は、「新型肺炎や地政学的要因の影響で、世界の経済貿易の成長は深刻な打撃を受け、国際金融市場は変動が激化している。中国が感染症対策と経済社会発展の取組みを統括的に推進し効果を上げるのに伴い、企業の再稼動が顕著に加速、実体経済は徐々に回復し改善に向かいつつある。また、中国経済が長期的に改善に向かう傾向に変わりはなく、引き続き外貨準備規模の安定を支える」との見通しを示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月8日