中国各地の封鎖解除に伴い、自動車購入者が戻ってきた。消費者が公共交通機関の安全性を懸念していることから、マイカーに新たな魅力が備わった。この回復現象は電気自動車(EV)メーカーにとっては朗報だろう。市場調査会社のイプソスは3月の1台目購入者を調査した。それによると新たな購入者のうち41%がEVを選んだ。約半数の回答者は、細菌ろ過機能を持つエアコン、車内に抗菌材料が使用されている車を購入したいと回答した。
感染のピーク期に、中国の自動車販売台数は96%減少した。3月も依然として低い水準だが、前年同月比40%減という水準に回復した。業界関係者は、自動車市場全体の販売台数は、4月末に前年同期の水準に回復すると信じている。中国政府はEV補助金の支給期間の延長、クーポン券の使用促進といった一連の措置により(自動車)販売を刺激している。自動車メーカーも革新的なマーケティングで封鎖解除後の販売を再開した。これには非接触式試運転の提供、30日内の無条件返品、無料充電サービスの提供が含まれる。
仏BFMテレビは13日、「中国の自動車販売がこれほどスムーズに回復している理由は?」と題し、次のように伝えた。感染症の大きなダメージを受けたが、中国の自動車製造業は厳冬を乗り越え回復している。独VWの2月の中国販売台数は74%と激減したが、同社の中国事業責任者は、解禁後の中国の自動車販売台数は回復がスムーズと述べた。隔離期間中に購入が抑制されていたが、解禁後に自ずと「小規模なピーク」が生じる。感染のぶり返しを懸念し、公共交通機関の利用を避けるために、マイカー購入を選ぶ人が多い。
米CNNは14日、「中国が自動車購入者に現金支給、ウイルスのダメージを受けた販売を回復」と題した記事の中で、次のように伝えた。自動車産業は中国経済において極めて重要で、同産業の直接的・間接的な従事者は4000万人以上にのぼる。感染対策により工場が閉鎖され、サプライチェーンに乱れが生じた。中国の自動車製造業は一時的にストップした。中国政府は現在資金を出し、世界最大の自動車市場の感染後の復活を支援している。
健全な中国自動車市場は、世界のその他の地域にとっても重要だ。VWやGMなどの世界自動車メーカーは中国で数百万台の自動車を販売している。各社の販売の4割が中国市場に依存している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月15日