中国の王毅国務委員兼外交部長は北京で28日、新型コロナ肺炎対策BRICS特別外相会談に出席した。会議はオンライン形式で行われ、今年のホスト国であるロシアのラブロフ外相が議長を務め、ブラジルのアラウージョ外相、インドのジャイシャンカル外相、南アフリカのパンドール外相が出席した。
王毅部長は、「新型コロナ肺炎は各国の人々の生命と健康に大きな脅威をもたらした。これについてBRICSは正しい選択を行い、力強い行動を採るべきだ」と述べた。
第1に、多国間主義を堅持し、グローバルガバナンスを整備すべきと指摘。多国間主義の旗印を高く掲げ、「共商、共建、共享」(共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う)ガバナンスの概念を提唱、マクロ経済政策の協調を強化し、世界の産業チェーンとサプライチェーンの安全で円滑な動きを確保すべきとした。
第2に、一致協力して難関を切り抜け、感染症との闘いに勝利すべきと指摘。中国は相互の主権と国情を尊重することを前提に、BRICS諸国と新型コロナ関連の情報共有を強化し、防疫対策の経験について交流を深め、医薬品とワクチンの研究開発での協力を効果的に行う考えだという。
第3に、団結と協力を堅持し、大きな力を結集すべきと指摘。BRICSは世界保健機関(WHO)など国連機関が感染症対策で果たすべき役割を果たし、世界の公衆衛生のガバナンス改善を推進、人類衛生健康共同体の構築を支持すべきとした。
第4に、積極的な取組を堅持し、BRICSの協力を深化すべきと指摘。中国はロシアが議長国として活動を展開し、『BRICS経済パートナーシップ戦略2025』イニシアチブを制定することを支持するとした。
BRICS5カ国の外相は、多国間主義の堅持、防疫対策での協力、BRICS協力の深化などの問題について意見交換を深めた。各国は、「BRICSは多国間主義を堅持し、団結協力を強化、感染症の情報共有と経験の交流を緊密に行い、医薬品とワクチンの開発で協力、より効果的にウィルスに対応し、世界の公衆衛生の安全を維持、感染症による悪影響の緩和に注力すべき」との認識で一致した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月30日