新型コロナウイルス感染症対策は重要な段階的効果を上げた。中国網の記者は、感染症による影響の克服方法、業務再開の推進などについて北京市国有資産経営有限責任公司(以下、国資公司)を取材した。投資型企業として、国資公司は多くの措置を打ち出し、北京財産権取引所の産業チェーン共有プラットフォームと再融資金融支援を中心に首都の企業の業務再開を全力で後押しし、中小企業の難関突破をサポートした。
北京財産権取引所の「オンライン」開設 クラウドで産業チェーンをつなぐ
企業の業務再開において、スムーズな産業チェーンは極めて重要となる。今年2月末、北京国資公司傘下の北京財産権取引所が設立・運営する「北京市産業チェーン共有プラットフォーム」が開設され、交通物流、飲食、宿泊、観光、加工製造業などの感染症で深刻な影響を受けた企業へのオンライン需給情報サービスの提供を開始した。例を挙げると、新設された某マスク企業は必要な医療用ポリプロピレンや不織布などの原材料を調達する際に、産業チェーン共有プラットフォームで具体的に必要なものを記入し、供給能力を持つ企業がその情報を目にし、迅速に連絡することができる。双方はプラットフォームを通して繋がり、ニーズ、価格、納品方法などを決め、北京財産権取引所の資金決済口座を通して決済して取引する。
北京財産権取引所の職員によると、5月18日までに、5000件以上の各種の需給情報が集まり、506件の内容を審査し、製造、卸売、小売など10以上の業種の企業に的確な需給情報を提供した。大まかな統計によると、その半数以上が中小企業である。
再融資が実体経済の発展に著しい効果
感染症の流行後、融資業は経済成長の「安定器」となり、文化・観光・飲食業、零細企業の業務再開に欠かせない存在となった。4月末時点で、国資公司傘下の再融資会社の新規再融資業務は77億元に達した。企業の業務継続を支援し、防疫救済に助力し、受理した再融資は4億2000万元規模、救済再融資は2億8000万元規模に達し、防疫参与企業と感染症の影響を受けた企業215社に10億9600万元の融資を提供した。企業の業務再開の支援、市場回復の後押しの面では、78社の北京の文化観光・飲食中小企業に3億2500万元の融資与信を提供し、企業の業務再開に極めて重要な役割を果たした。
新型コロナウイルス感染症の影響で、中国の経済成長は新たな試練に直面したが、産業の合理化・フレードアップの推進においては新たなチャンスが現れた。国資公司の岳鵬会長は取材に対し、「会社は大型国有企業としての新鋭軍と主力軍の役割を十分に発揮し、防疫と経済・社会の発展の統一的推進をめぐり、安定の中で向上し、危機をチャンスに変え、首都の経済・社会の健全的発展に奉仕していく」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月21日