28日午後の第13期全国人民代表大会(全人代)第3回会議の閉幕後、李克強総理が人民大会堂3階の金色ホールで記者会見に出席し、国内外の記者からの質問に回答した。
ロイター通信の記者の「中国は世界の感染症の持続的まん延に対応する十分な政策ツールを用意しているか」という質問に対し、李克強総理は以下のように答えた。
今回の新型コロナウイルス感染症は世界経済に深刻なダメージをもたらし、歴史上まれに見ると言える。最近、多くの主要国際組織は、今年の世界経済の成長率はマイナス3%、さらにはそれ以上になると予想した。中国経済は世界経済に深く溶け込んでおり、無関係ではない。そのため、今年、我々はGDP成長率の量的指標を確定しなかった。これは現実を見据えた行動だが、我々は住民の就業、基本的民生、市場主体の維持などの「六保(就業、民生、市場主体、食糧・エネルギーの安全、産業・サプライチェーン安定の確保)」の目標任務を設定した。これはGDP成長率と直接的な関係がある。「六保」任務、特に前の「三保」を実現すれば、我々は今年の中国経済のプラス成長を実現できる。しかも、ある程度の上昇率があれば、中国経済の安定した成長を推し進める。
今回の大規模政策で調達する資金は大きく2つに分けることができる。1つは新たな赤字と防疫特別国債の計2兆元。もう1つはさらに大きく、社会保険料の減免。ある国は所得税と呼び、失業保険の残高を使用し、国有商業銀行の利益還元を推し進め、独占企業の自然な値下げを促し、企業の運営コストを引き下げる。後者の規模は前者の約2倍になる。しかも、我々はこれらの資金を就業、民生、市場主体の保障にあて、住民の収入を支える。これは40兆元超の全住民所得と比べて、割合は2桁以上になる。
我々は、全国人民の共同の努力を通し、現在の困難に打ち勝ち、通年の目標任務を達成し、小康社会の全面的構築を実現できると確信している。中国経済の安定維持、基本面の安定は世界への貢献であり、世界経済の回復、成長実現への貢献でもある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月28日