中国国家統計局サービス業調査センターと中国物流・購買連合会(CFLP)が5月31日発表した2020年5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.6だった。前月を0.2ポイント下回ったものの、景況判断の節目となる50以上を3カ月連続で維持した。同時に発表された非製造業PMIも53.6と、引き続き改善傾向が見みられた。
国家統計局サービス業調査センターの高級統計師(上席アクチュアリー)、趙慶河氏は「中国は現在、新型コロナウイルス感染防止と経済・社会の発展推進に努めており、経済運営は「穏中向好」(安定を維持しつつ改善に向かう) 基調で推移している」と指摘。5月の製造業PMI調査対象企業のうち、生産水準が通常の8割以上に達した企業は81.2%に上ったと述べた。
製造業の生産水準は回復基調が続いている。5月の製造業PMIの構成指数のうち、生産は53.2と前月を0.5ポイント下回ったものの、景況判断の節目となる50を上回った。調査対象21業種のうち、食品・酒・飲料・茶、石油加工、自動車など14業種の生産指数が50を上回った一方、繊維・アパレル・服飾、木材加工など7業種は50を割り込んだ。
同PMI構成指数のうち、新規受注は若干上昇。50.9と前月を0.7ポイント上回り、生産との差がわずかながら縮小した。調査対象21業種のうち、12業種の新規受注が前月を上回った。このうち、製紙・印刷、化学線維・ゴム・プラスチック、鉄鋼などが50を上回った。